『日本人は日本をどのように見てきたか―江戸から見る自意識の変遷』(田中優子編、笠間書院)が刊行されました

日本人は日本をどうみてきたか 法政大学国際日本学研究所を拠点とした5年間のプロジェクト「国際日本学の方法による〈日本意識〉の再検討」のうちアプローチ①「〈日本意識〉の変遷」の成果を集成した論文集です。アプローチ・リーダーを務めた田中優子現総長をはじめ、本学理工学部の横山泰子先生と日本文学科教授の小林ふみ子の3人で牽引してきたプロジェクトがこうしてようやくかたちになりました。外からの日本観や日本人論は数々ありますが、それらとは一線を画して日本人による日本観、とくに江戸時代の日本観のさまざまを探るものです。近代以降の日本観との異質さを提示しつつ、他方で近代のそれへとどのようにつながっていくのを見てみることによって、近代以降のナショナリズムを相対化しようという試みです。江戸の人びとの考えた「日本」には荒唐無稽な要素も満載ですが、だからこそ根拠なく美化することの可笑しさもまた感じとれるのではないでしょうか。こんな時節だからこそ、「日本」という枠組みに関心のある方にぜひ手にとって欲しい書籍です。

化物で楽しむ江戸狂歌 また、同じ出版社から昨秋『化け物で楽しむ江戸狂歌』(江戸狂歌研究会編、笠間書院)も刊行しました。小林を含む10名の約14年にわたる共同研究の成果集。しかも100種の化け物を詠む100首の狂歌に注釈を付け、ほぼすべてに挿絵をつけて紹介し、妖怪好きの方にはぜひオススメしたい書籍です。こちらもぜひお読みください。
(小林ふみ子)

 


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