10月18日18時30分から、特別講座『校正講義と実技』(全2回)の第1回講義が学内の教室で開催されました。文芸コースの中沢けい教授の発案で、校正のプロを講師にお招きして、日本文学科・国文学会発行の文芸誌『法政文芸』の学生編集委員、ゼミ誌の編集担当者など校正のスキルを必要とする人たちに、初歩的なレクチャーをして頂くというこの講座は、今年で2回目。講師は昨年同様、校正歴40年のベテラン若藤えい子さん。校正とはそもそもどんな仕事か、校正者はどのような判断・権限において原稿に朱を入れるかといった基本的な話に始まり、校正記号の説明、さらに実際の校正例をテキストにお話は進んでいきました。
ワープロ入稿による誤変換、かなに開くべき漢字、ひらがな・カタカナ・英字の間違いを見抜くポイントから、「(かぎ括弧)の位置、数字表記の統一、!?といった記号のあとの一マス空きなど、細かい注意点が説明され、最後に、校正をするに当たっての心構えや留意点など、痒い所に手が届く懇切丁寧なご講義でした。
参加受講生は、二十数名。若藤さんと中沢教授との面白おかしいやり取りや、びっくりするような校正ミスの経験談なども交えて、90分におよぶ講座はあっという間に終了しました。受講生は、お話を楽しみながらも、校正という仕事の意義と責任を改めて学んだようでした。
来週行われる第2回は、「校正実技」編。受講生は赤ペン、青ペン、鉛筆、国語辞典持参で、実際の原稿を校正する練習を行う予定です。(報告、藤村耕治)