竹田晃編『柳宗元古文注釈―說・伝・騒・弔-』(新典社注釈叢書23)が刊行されました。「唐宋八大家」の一人、中唐を代表する文人柳宗元の文章30篇を選んで、〔要旨〕〔原文〕〔書き下し文〕〔現代語訳〕〔注解〕〔補説〕を施した詳細な訳注本です。概説を黒田が担当しました。日文科OBで、現兼任講師の遠藤星希先生、周重雷先生も訳注を担当しています。付録として、柳宗元の伝記資料の訳注や年譜のほか、基本的な解説を含む訓読論も収められています。漢文訓読は、日本人にとって貴重な文化遺産です。幕末までの文人墨客は言うまでも無く、鴎外・漱石等近代の作家も、訓読を通して、漢文という外国の古典を吸収出来たのです。日文科の学生さんには、是非、この伝統を継承して戴きたく思います。本書の各篇は、その学びにふさわしい文章ですし、訓読学習に資する体裁になっています。
十年にわたる法政での研究会の成果です。それが日文科のみなさんに役立てられれば、望外の喜びです。
(黒田真美子)
『柳宗元古文注釈―說・伝・騒・弔-』(新典社注釈叢書23)が刊行されました
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