2016年度法政大学国文学会プログラム

2016年度の法政大学国文学会プログラムが完成しましたので、お知らせ致します。
会員の皆様やOB・OGの方々のご出席を心よりお待ちしております。
また、会員でない方の参加も大歓迎ですので、ご興味のある方は、ぜひ足をお運びください。(会員外の方の事前申込は不要です。参加費無料。)

■日時…2016年7月23日(土)13時より受付開始
■会場…法政大学ボアソナードタワー26階 スカイホール

【大会】
開会挨拶(13時30分より) 

研究発表(13時45分より)
〈読む〉ことによる方法的発展
  ――一九五〇~一九五二年における石川淳の文業について
  法政大学大学院博士後期課程1年 関口 雄士
三島由紀夫と北杜夫―南米移民を視座として
  法政大学日本文学科助教 山田 夏樹

講演(15時30分より)
漱石の中国文学受容―南画趣味時代の漢詩を中心として―
  法政大学日本文学科教授 黒田 真美子

【総会】会務報告・会計報告・役員改選・その他(16時30分より)

【懇親会】
立食パーティー(17時より2時間程度)
 会費 一般会員…1,000円
    学部生、院生、通教生、2014年度・2015年度卒業生…無料
会場…ボアソナードタワー26階 ラウンジ

【問い合わせ先】
法政大学国文学会事務局(担当:鈴木)
〒102-8160 東京都千代田区富士見2-17-1法政大学80年館内
日本文学科共同研究室
電話・FAX:03-3264-9752
Eメール:kaori.suzuki.63@adm.hosei.ac.jp
※現在、法政大学市ヶ谷キャンパスでは55・58年館立替工事を行っておりますため、お足下が悪くなっている場所がございます。ご不便をおかけしますが、お越しの際にはご注意くださいますようお願い申し上げます。

【研究発表要旨】
■〈読む〉ことによる方法的発展
――一九五〇~一九五二年における石川淳の文業について
  関口 雄士(法政大学大学院博士後期課程一年)
 石川淳の文業は長く、半世紀以上にもおよぶ。そして、石川淳はそのときどきでさまざまな〈方法〉を発明し、放棄し、また発明することを繰りかえしてきた。それをたしかめるとき、あたかも文学的な山脈をながめるかのごとき心地のするものであるが、そのときどきにおいて山頂があるならば、谷間や往路があることもまた自明である。
本発表では、そうした時期のひとつと目される一九五〇年から一九五二年にかけての石川淳の文業をたしかめ、この時期に石川淳の文学的主題が変容したこと、それを表現するためにどのような文学的鍛錬をおこなったかということを、「野守鏡」(『群像』一九五〇年一月)、『夷齋筆談』(『新潮』一九五〇年十月~翌十月、十一回九篇)、『夷齋俚言』(『文學界』一九五一年八月~翌八月、十三回十三篇)の読解をとおして闡明したい。

■三島由紀夫と北杜夫―南米移民を視座として
  山田 夏樹(法政大学日本文学科助教)
 三島由紀夫「白蟻の巣」(「文芸」一九五五・九)、北杜夫「輝ける碧き空の下で」(「新潮」一九七九・五~一九八一・八)は、共にブラジル移民を通して〈日本人〉を描いた作品である。近年、三島由紀夫と北杜夫を比較する論考も見られるようになったが、その点が深められているとは言えない状況にある。今回、同様に南米移民を描いている手塚治虫「グリンゴ」(「ビッグコミック」一九八七・八・一〇~八九・一・二五)も視野にいれつつ、そこで戦後日本がどのように問われているのかを改めて考察していきたい。

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