2017年3月に退職なさった黒田真美子先生(日本文学科元教授)が翻訳した『聊斎志異』が、光文社古典新訳文庫より出版されました。本書には、科挙に落第しつづけた落ちこぼれの蒲松齢が十七世紀末(清代)に記した怪異小説の中から、選りすぐりの43編が収録されています。仙女や幽霊といった人ならざるものと人間との不思議な交わりを描いた、中国怪異小説の金字塔とも言える『聊斎志異』を、この春休みに読んでみてはいかがでしょうか。目次は以下の通りです。
〈怪〉の巻
1 瞳人語/2 画壁/3 偸桃/4 野狗/5 夜叉国/6 小猟犬/7 酒虫/8 周克昌/9 阿英/10 促織
〈妖〉の巻
1 王成/2 画皮/3 嬰寧/4 双灯/5 醜狐/6 阿繊/7 黄英
〈恋〉の巻
1 連城/2 封三娘/3 緑衣女/4 瑞雲/5 白秋練/6 香玉
〈夢〉の巻
1 鳳陽士人/2 続黄梁/3 蓮花公主/4 江城/5 夢狼/6 竹青
〈仙〉の巻
1 労山道士/2 西湖主/3 蕙芳/4 青娥/5 雲蘿公主/6 丐仙
〈幽〉の巻
1 王六郎/2 陸判/3 聶小倩/4 連瑣/5 李司鑑/6 伍秋月/7 小謝/8 席方平