『楊逸が読む聊斎志異』(楊逸【著】、黒田真美子【現代語訳】)が出版されました

  2011年9月末に、『楊逸が読む聊斎志異』(楊逸【著】、黒田真美子【現代語訳】)が明治書院より発刊されました。 著者の楊逸は、「時が滲む朝」で第139回芥川賞を受賞した作家です。本書は、中国古典短編小説集の代表作の一つ「聊斎志異」にインスパイアされて楊逸が新聞誌上に連載したエッセイと、その文章中で触れられた聊斎作品の現代語訳より成っています。「聊斎志異」は妖怪・幽霊・狐・超能力者・妖精たちが活躍する一大ファンタジーであり、それだけでも十分楽しめるのですが、同時にこういった説話には当時の中国人の文化・価値観・伝統・美学などが反映されているため、日本人的な価値観との違いを見て取ることもできます。また、「聊斎志異」を原典としたものに芥川の「酒虫」や太宰の「竹青」といった作品もあるため、これらと読み比べてみるという楽しみもあります。読書の秋、ぜひ秋の夜長のお供にどうぞ。目次明治書院さんのページから閲覧することができます。

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