通信教育部2011年度夏期スクーリング閉講

 8月12日(金)をもって、通信教育部2011年度夏期スクーリングが閉講しました。
 7月23日(土)から始まり3期3週間にもわたるスクーリング、天候不順の日が続くかと思えば、酷暑の毎日と、受講生の皆さんは体調管理の点でも大変だったでしょうが、充実した時間を送れたことと思います。
 さて、7月26日の記事で、小秋元段教授の授業を動画で紹介しましたが、今日は第3群で開講された尾谷昌則准教授の「日本文法論」を紹介します。具体的に若者言葉などを取り上げながらの講義でしたが、高校までに学んできた文法が絶対的なものと信じていた受講生にとっては、まさに目から鱗が落ちるような授業だったのではないでしょうか。受講生からも積極的に意見や質問があがり、とても「熱い」授業が繰り広げられました。

 スクーリングではこのような講義形式の授業だけではなく、実習形式の授業も行われています。
 たとえば、第2群で開講された「論文作成基礎講座1」「論文作成基礎講座Ⅱ」では、リポート・論文を作成する上で心得ておくべき事柄について、課題をこなしながら実践的に学ぶことができます。「リポートでなかなかいい成績がとれない」「卒論提出の時期が近づいているけれど、論文にはどのようなことが必要か、具体的によくわからない」等の不安を抱えている人はぜひ受講しましょう。

(写真は「論文作成基礎講座Ⅰ」における情報実習室での文献探索実習)

 秋以降も、地方スクーリング、秋期スクーリング、冬期スクーリングが開講されます。日頃の自学自習とは違い、スクーリングは教員から直接指導が受けられる貴重な機会であり、また、ともに通信教育部で勉強している人たちと交流できる場でもあります。しっかりと学習計画を立て、スクーリングをうまく活用しながら、卒業を目指しましょう!

日本文学専攻 修士論文事前発表会を開催します

大学院日本文学専攻では、毎年秋に修士論文事前発表会を実施しています。この発表会では、当該年度に修士論文を提出する予定の学生が、自らの論文の概要、構成、結論等を発表し、学生・教員間で討論を行っています。本年度は下記のとおり開催します。修士論文提出予定者は準備をお願いします。また、当日は日本文学専攻の修士・博士後期両課程に在籍する学生だけでなく、国際日本学インスティテュートに所属する学生や大学院に興味を抱いている学部生の積極的な参加をお待ちしています。

日時 10月5日(水)13:30~18:00(終了時間は予定)
場所 大学院棟(教室番号は決まり次第お知らせします)

発表者は以下の要領で準備をしてください。
・1人の発表時間は5分です。研究内容を要領よくまとめて発表してください。発表後、10分程度、質疑応答を行います。
・レジュメを準備してください。B4、2枚以内とします。レジュメは9月21日(水)から26日(月)13時までの間に、80年館8階、日本文学科共同研究室に届けてください。 

第3回、第4回の市ヶ谷オープンキャンパスも無事終了

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  今夏最後となる市ヶ谷オープンキャンパスが8月21日、22日に開催されました。両日とも足下の悪い天候ではありましたが、文学部コーナー・日本文学科コーナーには大勢の方にご来場頂きました。ここに感謝申し上げます。
  文学部コーナーでは、6学科がそれぞれの展示を行いました。日本文学科の展示コーナーでは、学生の作品を掲載したゼミ誌と学生編集委員が中心となって企画・編集・発行している『法政文芸』が特に人気で、多くの方が手にとって目を通して下さいました。こういったものは大学案内やホームページ上からは決して閲覧できないものであり、ある意味ではオープンキャンパスの目玉といってもよいかもしれません。日頃の日文生の活動や大学での学びをより具体的にイメージして頂けたものと存じます。
  7日に開かれたオープンキャンパスでは「若者ことばvs.文法」(尾谷昌則准教授)という模擬授業を実施致しましたが、今回は21日に「笑える日本語おもしろ講義」(間宮厚司教授)、22日に「文芸創作の学び方」(中沢けい教授)を実施致しました。講義に熱心に耳を傾ける受験生の姿が見られたのは勿論のことですが、付添をされている保護者の皆様のお顔も真剣そのものであり、その熱心さと緊張感は我々スタッフにも伝わってきました。今回のオープンキャンパスを通じて、我々の教育プログラムと研究設備を少しでもご理解頂けたのであれば幸いです。

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文学部&日文@オープンキャンパス

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  多くの方にご来場いただいて熱気に包まれた8月7日の第2回オープンキャンパスでは、各学部・学科の模擬授業や学部学科説明会と併行して、さまざまな企画が行われ、日文科生もあちらこちらで活躍しました。
  中でも外濠校舎3階で行った文学部企画の教室では、学科の学びの特長をまとめ、実際の授業資料やゼミの成果物・出版物、授業などの写真などとともに展示して、それを見せながら学生スタッフが受験生のいろいろな質問に親身になって答えています。他にも、文学部で今年からスタートしたばかりのキャリア教育科目「文学部生のキャリア形成」や、文学部で学べる外国語科目の紹介、取得できる資格の紹介など、内容は盛りだくさん!さらに、文学部企画でもらえるオリジナル冊子『もしも受験生が文学部オープンキャンパスでもらったこの本を読んだら』には、各学科の比較や実際に学んでいる学生の時間割、学生生活、サークル活動、アルバイト事情、受験体験記などなど、学生の視点で編集した受験生が知りたいであろう内容が満載です。

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  各学科説明会にも、学生スタッフが登場!受験生時代の体験をふりかえって、志望校を選んだ理由や受験勉強の工夫、授業やゼミの話しなどをしています。
  日本文学科の説明会・模擬授業では、創作や編集に興味のある受験生必見の文芸誌『法政文芸』を編集部員が販売していますので、編集している学生たちから直接その企画・編集の実際を聞くこともできます。
  また、ボアソナードタワー最上階のスカイホールの個別相談コーナーも大盛況。日文の学生スタッフ達が、学科の実際を話ながら受験生の相談に答えています。今回は、11月に迫った自己推薦の相談も多く、「どんなふうに志望理由書を書いたかとか、面接のことなどいろいろ聞かれました」と2年生スタッフ談。
  オープンキャンパス、次回は8月21日(日)・22日(月)。模擬授業は、毎回替わります。学生スタッフも進化します。一度いらした方も、まだの方も、ぜひぜひご来場下さい。
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通信教育部卒業論文一般指導が行われました

 8月4日に、通信教育部日本文学科の「卒業論文一般指導」が行われました。「一般指導」は夏・冬期スクーリング中、2年生以上の学生を対象に開催される講義形式の卒論指導で、必修ではありませんが、この夏も多くの学生が参加しました。
 事務の方からは提出までの流れや諸手続きに関する説明が、また伊海孝充先生と藤村耕治先生からは、執筆上の心構えについて専門的かつ具体的な説明がありました。
 卒論を提出するには、まず「卒業論文第1次指導」を受ける必要がありますが、その際記入する卒論の題目とはどのようなものであるべきか、そしてテーマを絞り込むことがいかに重要であるか等について、実例が示されつつ、講義が進められました。参加した学生たちは配付資料にメモを書き込みながら、熱心に聞き入っていました。

 

 「第1次指導」の段階で指導担当教員が決定し、書類による指導が行われた後、「第2次指導」に進みます。
 夏期スクーリング期間中に行われる「第2次指導」は教員と一対一の面接指導で、学生は卒論の目次(構成)や下書き原稿等を持参して、面接に臨みます。教員からさらに専門的な指導を受け、提出までの研究の進め方について相談することができます。

 (写真は田中和生先生による面接指導)

 卒業論文は、自分が大学で学んできたことの集大成です。
 完成させるまでには幾つもの山を乗り越えねばなりませんが、研究したいことをとことん突き詰めて考察することができる、またとない貴重な機会でもあります。苦しいことも多いでしょうが、楽しいことも多いはず。教員の指導を受けながら、がんばってまとめ上げましょう!

私学教員適性検査 事前勉強会を開催しました

 8月4日(木)15:00~17:30に、私学教員適性検査事前勉強会を実施しました。東京私立中学高等学校協会に加盟する私立中学・高等学校に専任・非常勤として採用されるためには、毎年8月下旬に実施される本適性検査を受ける必要があります。日本文学科では本年度より、教員志望の学生を支援する様々な取り組みをはじめていますが、今回の事前勉強会もその一環の企画です。

 当日は、学部2年から大学院修士課程2年までの学生7名が参加しました。平成22年度・23年度の国語の問題を事前に予習し、勉強会では解答の確認と傾向と対策について研究しました。なお、講師は小秋元段(日本文学科教授)が務めました。

 私学教員適性検査の問題には一定の傾向が見られます。在学中に基礎学力をしっかり身につけておくべきことはいうまでもありませんが、自らの弱点を早めに知って、それを克服する努力が必要です。4年生になってはじめて対策を立てても手遅れでしょう。当日参加した学生はそのことが十分理解できたようです。また、教員志望の学生は、これからも学科で催す行事に積極的に参加し、視野を広げるようにしてください。



エクステンションカレッジ「大人のための古典文学」が、チャリティ講座として開講されます

法政大学エクステンションカレッジでは、2003年度より「大人のための古典文学」と題する教養講座を開講してきました。本講座は法政大学で古典文学を専攻する教員が、毎年一つのテーマのもと、リレー形式で各時代の作品を講読してゆくというものです。

本年度、エクステンションカレッジでは、東日本大震災の復興支援の一環として「チャリティ講座」を開講することになりました。そして、「大人のための古典文学」もチャリティ講座として開講されます。チャリティ講座では受講料の一部を寄付金といたします。毎年受講されている皆様はもとより、気軽に古典文学に触れてみたいと考えている方々、学生、大学院生、ご父母の皆様、地域の皆様にぜひともご参加いただきたく、ご案内申しあげます。講座の概要は以下のとおりです。

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大人のための古典文学
「試練のときに――文学の力、あるいは文学の非力」

 あまりにも大きな爪痕を残し、現在も止まるところを知らない災禍を目の当たりにし、命とは、人間とは、文明とは…と多くのことを考えざるを得ない日々が続いています。
 そんな今、古典文学はあまりにも非力です。それでも、この列島に生きた人々がどのように厳しい自然の試練や人間自身の過ちによる危機に向き合ってきたのか、そこであらゆる喪失をどう受け止め、悲哀をいかに生き抜いてきたのか、さまざまに描いてきた作品があります。災害に限らずとも、人が自然にどのような目を向け、どう関わってきたのか、あるいは、人と人がどのように心を寄せ合い生きてきたのか、古代以来の文学が記録してきた人間の営み、人の生の捉え方から、今日を生きる私たちが学べることはないでしょうか。地震研究において古代からの記録の意義が見直されているように、いにしえの人々の言葉に耳を傾け、一緒に思いをめぐらせてみませんか。

各回の講師・テーマ

 10月 8日(土) 田中優子(社会学部教授)
 「震災を読む、闇を読む―新井白石の自伝文学『折たく柴の記』 その他より―」

10月15日(土) 横山泰子(理工学部教授)
 「安政の大地震と関東大震災をめぐる語り」 

10月29日(土) 小林ふみ子(文学部准教授)
 「天災と人災に向き合う江戸の知恵―杉田玄白『後見草』と天明狂歌師たち―」

11月19日(土) 阿部真弓(文学部教授)
 「野分の風を見つめる人々-『枕草子』『源氏物語』を中心に -」

11月26日(土) 山中玲子(能楽研究所教授)
 「寄り添う心―『発心集』―」 

12月 3日(土) 小秋元段(文学部教授)
 「中世の災害を生きる―『方丈記』―」

12月10日(土) 伊海孝充(文学部専任講師)
 「水を司る龍―能〈河水〉―」

時間は毎回、13:30~15:40です。

定員 100名

受講料 一般5,000円、大学生・大学院生3,000円、高校生1,000円

 (「大人のための古典文学」では受講料の50%以上を寄付金とする予定です)

後援 法政大学 国際日本学研究所 能楽研究所 文学部日本文学科

申し込み 法政大学エクステンションカレッジ 03(3264)6243 https://www.hosei.org/ (ホームページからの申し込みが可能です)

なお、同じチャリティ講座として、「尾木ママが語る「大震災後の子どもと教育」」、沖縄文化講座「沖縄の音色と共に沖縄文化にふれる」が開講されます。詳細は法政大学エクステンションカレッジ チャリティ講座のご案内をご覧ください。

『法政大学 by AERA』が発売

  『法政大学 by AERA 法政のチカラ』が7月30日に発売されました。『AERA』は朝日新聞出版から発行されている雑誌で、皆さんすでにご存知のことと思いますが、特定のテーマで増刊号も出版しています。今回はその大学シリーズということで、法政大学を紹介する一冊が作成されました。内容は、「学びを生み出すチカラ」、「社会を動かすチカラ」、「ヒトを支えるチカラ」と大きく分かれています。
  「学びを生み出すチカラ」では、田中優子教授、島田雅彦教授、尾木直樹教授といった個性溢れる教授陣とともに、計15の学部が紹介されています。文学部からは、犯罪心理学がご専門の越智啓太教授が紹介されています。
  「社会を動かすチカラ」では、「第一線を走る表現者たち」と題して法政大学出身の吉田修一氏(作家、経済学部卒)、藤沢周氏(作家、日本文学科卒、本学経済学部教授)をはじめ、多くの著名人が様々な視点から法政大学について語っている記事が掲載されています。
  「ヒトを支えるチカラ」では、増田壽男(本学総長)との対談で、元フジテレビアナウンサーの小島奈津子さん(日本文学科卒)がご自身の大学生時代について語って下さっています。
  オールカラー132ページで、定価は780円(税込)です。皆ざまにご高覧頂ければ幸甚に存じます。

通信教育課程 夏期スクーリング はじまる

  7月23日(土)より、通信教育課程の夏期スクーリング(通称「夏スク」)が始まりました。夏のスクーリングは、第一群(7/23-29)、第二群(7/30-8/5)、第三群(8/6-8/12)の全三期からなっており、それぞれに午前の部、午後の部の2種類の科目が設置されています。ですから、計6つの時間枠の中から、受講生の専攻や興味・関心にあわせて科目を選択することができます。
  昨日は、第一群の午後に開講されている小秋元段教授の「日本文芸史」にお邪魔しました。本年度は、主に中世文学史に的を絞って、『今昔物語集』、『宇治拾遺物語』、『十訓抄』、『宝物集』、『発心集』、『方丈記』、『徒然草』、『平家物語』、『太平記』、『義経記』などを取り上げ、その作品の概要や文化史的意義について講義なさるとのことでした。短いですが、動画も撮影させて頂きましたので、ぜひご覧下さい。

私学教員適性検査 事前学習会のお知らせ

東京私立中学高等学校協会では、毎年8月末に私学教員適性検査を実施しています。東京都に所在する私立中高に専任・非常勤として勤務することを希望する場合、同検査を受けておく必要があります。このたびその事前学習会を開催することとしましたので、ご案内いたします。今年受験する人も、将来受験を考えている人も、ふるって参加してください。

日時 8月4日(木)15時~17時(予定)
場所 80年館6階 文学部資料室
内容 平成22年度・23年度の「国語」の解答と解説

参加希望者は22・23年度の問題を解いてきてください。また、問題がほしい人は、80年館8階の小秋元研究室まで取りに来てください(扉に貼り付けておきます)。なお、事前に一報くださると幸いです。

小秋元 dkoakimt@hosei.ac.jp