『私小説の技法 「私」語りの百年史』(梅澤亜由美著、勉誠出版)が発刊されました


  12月15日に『私小説の技法 「私」語りの百年史』(梅澤亜由美著、勉誠出版)が発刊されました。西村賢太の『苦役列車』が芥川賞を受賞したのはまだ記憶に新しいところでですが、本書では近代日本独自の小説形式であるとされる私小説を前衛的な実験小説として位置づけ、「認識する私」と「認識される私」の関係性という視点から、独自の分析を行っています。詳細な目次は勉性出版さんのWEBサイトにありますので、どうぞご覧下さい。
  「大学での国語力」でお世話になった学生も多いと思いますが、梅澤先生は皆さんの大先輩でもいらっしゃいます。本書は、田山花袋の『蒲団』(1907)から小島信夫の『各務原名古屋国立』(2002)までの100年を辿り、私小説の成立と変遷を詳細に論じていますので、文学研究を志す学生の皆さんには特に読んでおいて頂きたいと思います。(尾谷昌則)

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