『季刊文科101号 (令和7年秋季号)』:令和7年(2025)秋季号 が、鳥影社より刊行されました。
同文芸誌は、[純文学宣言]を掲げた、純文学の復権を目指す、文学界注目の文芸誌で、勝又浩先生(法政大学名誉教授)および中沢けい先生(日本文学科教授)が編集委員をつとめています。
101号では、特集「川崎長太郎 没後40年」を取り上げ、冒頭の鼎談にて、勝又浩先生・宮田毬栄氏・本学卒業生の齋藤秀昭氏(川崎長太郎研究者)による「世界につながる長太郎文学の一本路」が掲載されています。また、「名作再見」では、齋藤秀昭氏の草稿提供・解題により、川崎長太郎草稿「道頓堀狂想曲」特別公開が掲載されております。この機会をお見逃しのないように、ぜひご覧ください。
以下、書誌情報と出版社サイトからの内容の転載、目次でございます。
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【書誌情報】
発行:鳥影社
発行日:2025年10月30日
定価:1,650円(税込)
頁数:276ページ
ISBN: 978-4-86782-186-2
【目次】
特集 川崎長太郎 没後40年
鼎談 宮田毬栄×齋藤秀昭×勝又浩 世界につながる長太郎文学の一本路
フェルナンド・コルドベス著 荻原陽子訳 遥か遠くの光 ─川崎文学との出会いとスペイン語訳
山本精一 川崎長太郎覚書
佐藤洋二郎 色街は必要だった?
富岡幸一郎 私小説の醍醐味
上林 暁 赤犬の徒(再録)
名作再見
川崎長太郎 山桜
川崎長太郎草稿「道頓堀狂想曲」特別公開(草稿提供・解題 齋藤秀昭)
生誕120年記念
倉田 剛 卓袱台のフェミニズム成瀬巳喜男論 〜その一九五〇年代〜
文科
有田和臣 川端康成「伊豆の踊子」と〈空白のお昼時間〉─明示されない深層の物語を読む
中村勝美 ゴジラと日本人
蓮坊公爾 文學の飢餓よ去らば
香山マリエ 『天井桟敷の父へ』後日譚─ムッシュ・シイナへの手紙、パヴロバさんの衣裳
創作
大道珠貴 くすぐり〈8〉
佐藤洋二郎 昭和恋愛短編集③ ガチャガチャの森
三咲光郎 老猫介護
寺本親平 愛染さま
宮月 中 すこやかなる
同人雑誌季評
谷村順一 小説でしかあらわせないもの
越田秀男 黒沢〝組〟の反核映画
連載
許 光俊 言葉の中で音楽が鳴る〈2〉谷崎潤一郎
大鐘稔彦 私を魅了した銀幕のスターたち(洋画篇)〈3〉ジェニファー・ジョーンズ/ヴィヴィアン・リー
鈴木ふさ子 海の詩学─三島由紀夫〈18〉「文藝文化」の季節 ―評論「王朝心理文学小史」・「古典その他」・「古今の季節」・「堤中納言物語具合」、短編「環」、詩「夜の蟬」
荻野 央 学界への窓 28 武田泰淳の『蝮のすえ』
伊藤氏貴 文藝季評 51 優しい小説
同人雑誌および本誌会員から
中出禮子 足のお葬式
織戸正義 『季刊文科』への期待
西内真次郎 「オダサク」を訪ねて
砦
勝又浩・松本徹