国文学会大会のお知らせ(7月27日開催)

 2019年7月27日、法政大学国文学会大会が開かれます。

 今年度は、廣末保をテーマにシンポジウムが行われます。

2019年度 法政大学国文学会大会 プログラム

◆日時: 2019年7月27日(土)     13:00より受付開始
◆会場: 法政大学 ゲート棟4階 G403教室

◆プログラム
【大  会】
 開会挨拶(13:45より)
 研究発表(14:00より)


  「歴史とフィクションのあいだ:黒川創『暗殺者たち』に見る
   史実と虚構の関係」

      法政大学大学院博士後期課程  イゴール・ツィマ


 シンポジウム(15:00より)


〈生誕百年〉
廣末保の仕事

              元法政大学教授 日暮聖
              法政大学総長 田中優子
           総合司会:法政大学教授 小林ふみ子


【総  会】
 会務報告・会計報告・役員改選・その他(16:30より)
【懇 親 会】
 立食パーティー(17:00より)
 会場: ゲート棟3階 レストラン「つどひ」
  会費: 一般会員1000円、 学部生・院生 無料

 

村山龍著『〈宮澤賢治〉という現象』(花鳥社)が刊行されました

村山龍著『〈宮澤賢治〉という現象 戦時へ向かう一九三〇年代の文学運動』が、花鳥社より刊行されました。

花鳥社ウェブサイト(こちらから購入可能です。)

目次は次の通りです。

〈宮澤賢治〉という現象 戦時へ向かう一九三〇年代の文学運動

序論 読みのメカニズムはいかに駆動するか——崩壊の危機のたびに再創造される〈宮澤賢治〉——

第一部 〈世界全体〉再創造の時代——一九三〇年代の文学運動——

第一章 エスペラントは日本近代文学にどう需要されたか——世界同時性の文学へ——

第二章 〈世界全体〉をつくり直そうとするプロレタリア文学運動——その射程と限界——

第三章 モダニズム文学が開いた大東亜共栄圏への通路——春山行夫-T・S・エリオット-西田幾多郎——

第四章 統制と自由、二つの顔を持つ文藝懇話会——〈禁止〉から〈改善〉への転換点として——

第五章 〈地方〉的であることの相克——一九三〇年代の『岩手日報』学芸欄を読む——

第二部 一九三〇年代に〈宮澤賢治〉はどのように現れ、機能したか

第六章 賢治没後の作品公表史

第七章 一九三四年以後の賢治需要のメルクマール——横光利一の文藝春秋講演会での発言——

第八章 初期受容における評価の変遷——論者の自画像となる〈宮澤賢治〉——

第九章 横光利一と保田與重郎による再創造——ローカルなコスモポリタンとしての〈宮澤賢治〉へ——

第一〇章 〈宮澤賢治〉がもたらしたユートピア——昭和期農民文学運動とアナキズム——

最終章 宮澤賢治による文学的再創造——「おまへはあのプレシオスの鎖を解かなければならない」——

以上

『日本文学誌要』第99号が刊行されました

『日本文学誌要』第99号が刊行されました。

目次は次の通りです。

『日本文学誌要』第99号

〈講演〉

噂話と真相        千野明日香

〈随想〉

千野明日香先生との思い出   阿部真弓

〈論文〉

宮沢賢治の主体認識と同時代との連関——言葉による〈世界〉の再構築——

                               村山龍

〈卒業論文〉

『椿説弓張月』における為朝の側近的存在の人物造形     川瀬亜子

〈研究ノート〉

はたして禅竹作か         日暮聖

〈学校教育の現場から〉

読書指導はどうあるべきか——学習指導要領改訂と実践紹介——  鈴木健吾

実践報告:高等学校における朝読書の導入までの取り組み   山田千江

「修士論文中間報告会」開催のお知らせ

大学院日本文学専攻「修士論文中間報告会」を、下記のとおり実施します。
修士課程2年生全員が、研究の中間報告を行う場です。
その他の学生も、万障繰り合わせて参加し、質疑応答に加わって下さい。

日時:2019年7月24日(水)13時30分~
場所未定(大学院棟「202」を予定)

▼修士課程2年生への連絡▼
【A】日本文学専攻の修士課程2年生は、(本年度修士論文を提出する予定であるか否かにかかわらず)、必ず、修士論文(もしくは研究副論文)の中間報告を行って下さい。
※休学中の学生や、諸事情があって発表できないという学生は、指導教員もしくは 専攻主任と相談して下さい。

【B】発表者は以下の要領で準備をして下さい。
◎発表時間は5分です。研究内容を要領よくまとめて下さい。
◎質疑応答時間は10分です。
◎発表プリントを準備して下さい。A3サイズ、1枚分とします(裏面は使用不可)。
◎発表プリントは、7月16日(火)17時までに、80年館8階「日本文学科共同研究室」に提出してください。
〈注記〉発表時にプリントを差し替えるような行為は、認めません。

問い合わせ先:日本文学専攻主任 中沢けい、日本文学科共同研究室 藤井輝

小林教授著『へんちくりん江戸挿絵本』が刊行

『へんちくりん江戸挿絵本』(小林ふみ子著 集英社インターナショナル・インターナショナル新書)が刊行されています。

江戸がいちばんおもしろい、18世紀の珍妙な戯作の作品を挿絵を中心に紹介した本書を、 2月に刊行、先月には電子書籍になりました。
紹介・立ち読みはこちら

神仏・思想・学問・文学・実用書・模様図案・怪異、そして日本・世界の地理歴史まで、 なんでも来い!とばかりにパロディしたおした諸作品のハイライトを、 分野ごとにいろいろお見せしています。それを「パロディ戯作から、パロディされる側の江戸時代の文化を照射する仕組み」と評してくださったのは大阪大学の忘却散人先生ブログです。

授業(日本文芸学概論・特講近世など)で扱った作品もあり、学生のみなさんの鋭い指摘も生かしています。私の授業を受けたことのある人は見覚えのある絵も出てくるはずです。ぜひいちど手にとってご覧ください。

【付・懺悔録】
刊行後にいろいろな方から文章の出典や解釈をご教示いただきました。 私自身、以前の注釈書では書いていながら忘れていたこともあり・・・・反省です。
重版にならないかな・・・・と願いつつ、ここに一覧にしておきます。 ご教示くださいました皆さま、どうもありがとうございました。 (電子書籍では簡単な間違いは訂正してあります)

●p8後ろから5行め 
(『老莱子』の)天明3〈1783〉年刊→天明4〈1784〉年刊

●p81後ろから7-8行め
位山から連想した木の実の掛詞もうまく詠めています。→
櫟と椎の掛詞もたくみですが、椎のほうは三位になれない源頼政が自嘲した歌(『平家物語』など)を応用したものです。

●p90後ろから5行め
天に至り →天に戻(いた)り             

●p108後ろから7行め
~山に孔子の~ →~山には孔子の~

●p122 後ろから5~3行め
・女の二本の脚の間にのぞく三本めを男○○とする 
→○○の巨大な男性を三本足とみなす        

●p同後ろから2行め
・兎の餅つきを交合時に女性の尻にぶつかるのに喩えてふざける
→老人が萎んだ道具で交合に臨むことの喩え「提灯で餅を搗く」を絵にした                        

●p152 図83キャプション
一蝶画も→一蝶画を

●p165 後ろから4行め
火炎→臥炎(がえん) 

●p220 4行め
聶耳国のルビ  しょうじ→じょうじ

【以下、要加筆箇所】
P58 8行め 「体よろよろと足もとの」は謡曲「大江山」「猩々」の「足もとのよろよろと」による
P69 梅で咽の渇きを潤すのは『世説新語』曹操の逸話による
P71 本文「めいたいが」=名代(姉女郎の代理「みょうだい」に出た妹女郎であること)を明示する
p90 「仕周魚」の「七番半」は、道成寺の大蛇や俵藤太秀郷が退治する三上山の百足の「七巻半」による

(日本文学科 教授 小林ふみ子)
 

奧野紗世子さんの『逃げ水は街の血潮』が第124回文学界新人賞を受賞しました

 大学院日本文学専攻・文芸創作プログラムに在籍中の奧野紗世子さんが、第124回文学界新人賞を受賞されました。

 朝日新聞社 ウェブサイト

 受賞作である『逃げ水は街の血潮』は、4月5日発売の『文学界』に掲載されます。

 奧野さんは現在、法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻・中沢けい先生のゼミナールに所属しています。今後の活躍が大いに期待されます。

学位記交付式・卒業式祝賀会が行われました

2019年3月24日、2018年度法政大学卒業式が日本文同館にて行われました。

その後、富士見ゲート棟にて学位記交付式が行われ、本学教授の阿部真弓先生より祝辞が送られました。


3年生の小林さんより送辞、卒業生の倉田さんより答辞がありました。

文学部同窓会賞には、阿波角優衣さんが選ばれました。

阿波角さんは2017年度の学生委員長として多方面でご尽力いただきました。

夕方からはボアソナードタワーにて祝賀会が行われました。

当日、運営に携わった大学院生・学生委員のみなさん、どうもありがとうございました。

筒口知佐さんの詩が東京メトロ文学館の優秀作品に入選されました

 大学院日本文学専攻の文芸創作プログラムを修了された筒口知佐さんの詩、「めぐりあって」が「東京メトロ文学館」の優秀作品に入選されました。

 4~6月の間、ランダムな時期に地下鉄メトロの中吊りで作品が発表されます。

東京メトロ文学館のウェブサイトでは4月から作品が公開されるそうです。

東京メトロ文学館 ウェブサイト 作品紹介ページ
(筒口氏の作品は4月に公開)

卒業式当日(3月24日)のスケジュール

 

日本文学科の4年生(卒業予定者)への連絡です。

2019年3月24日(日)、卒業式当日のスケジュールは、以下の通りです。

 

▼▼学位授与式(文学部は午後の部です)▼▼

場所:日本武道館

時間:13:00開場、13:45開式、15:30閉式予定

 

▼▼「学位記交付」(日本文学科)▼▼

場所:ゲート棟、G502教室

時間:16:30 ~ 17:30

※3年生からの「送辞」、4年生からの「答辞」、教員からの「送る言葉」があります。

※その後、卒業生一人一人に、学位記が手渡されます。

卒業生は、“筆記用具”と“学生証”を忘れずにお持ち下さい。(学生証を忘れると学位記をお渡しできません)

 

▼▼「卒業生を励ます会」(日本文学科 卒業祝賀会)▼▼

場所:ボアソナードタワー26階、スカイホール

時間:18:00 ~ 20:00

会費:無料

※立食形式(飲み物・食べ物が用意されています)

※出入りは自由です。

 

以上

2018年度ゼミ説明会が行われました

11月17日(土)13:30よりG402教室にて1年生向けのゼミ説明会が行われました。

日本文学科では2年生からゼミに所属し、各自の専門分野についての研究をスタートすることができます。つまり1年生は、12月には卒業までの大学生活に大きく影響してくる重要な選択をすることになります。そのためゼミ説明会は、一年生にとって大切なイベントになります。

 

ゼミ説明会を迎えて

今年度は、21ゼミから66人のゼミ生が参加してくれました。各ゼミ生は緊張や不安を抱えながらも、一年生へ自分達のゼミの魅力を伝えるために歌を歌ったり先生への愛を語ったりと、様々な工夫を凝らしている様子が伺えました。非常に日文らしさの詰まった2時間半でした。

 

また個別相談では、実際にゼミで用いたレジュメを配布したり、文芸コースではゼミ生が制作したゼミ誌を用いたりしながら和やかに話をする光景が見られました。興味のあるコースだけでなく、様々なブースをまわる積極的な1年生もおりゼミに対する関心の高さも伺えました。

一年生がゼミ生の本音を聞ける機会は非常に新鮮であったことと思います。ゼミを選択するにあたって決め手となるものは見つかったでしょうか。倍率や発表の頻度といった要素も気になるところです。しかし、そのような情報に左右されず自分のやりたい研究ができるゼミへ入ることを目指してほしいです。

(日本文学科3年 田光)