卒業式当日の日程

 卒業式当日の日程についてお知らせします。文学部の卒業式(学位授与式)は、例年通り武道館で行われます。時間帯は午後の部です。間違えないようにして下さい。その後は市ヶ谷キャンパスに移動し、844教室で学位記交付式が行われます。ここでは、学科主任から一人一人に対し、学位記が手渡しされます。夕方からは、スカイホールにて「卒業生を励ます会」が催されます。大勢の同級生が一堂に会して語らう最後の機会になるかもしれません。教員有志による余興(?)もあるらしいので、ぜひ参加して下さい。

3月24日(日)卒業式・各催しの時間と場所

学位授与式(文学部・法学部ほか、合同)
 場所:日本武道館
 時間:13:00開場、13:45開式、15:20閉式

学位記交付式(日本文学科)
 場所:58年間844教室
 時間:16:00~17:00

卒業生を励ます会(日本文学科)
 場所:ボアソナードタワー26階、スカイホール
 時間:17:30~20:00(19:30ごろ閉会予定)
 会費:無料
  ※立食形式(飲み物・食べ物が用意されています)

合格者の皆さんへ

田中和生 准教授

 みなさん合格どうもおめでとう。
 法政大学文学部の日本文学科は、どうして国文学科と言わないんでしょうね。
 実はもともとは国文科と言ったそうです。その名残は、入学されたみなさんが所属することになる、国文学会という名前に残されています(これだけ変えるの忘れたんだとか)。
 ではどうして日本文学科と変えたのでしょう。
 それは1945年に日本が敗戦を迎えたときに、これからの日本はそれまでとはおなじものであってはならない、という願いを込めたからです。
 実際、敗戦後に名前を変えた日本文学科は、戦後文学を牽引していく雑誌「近代文学」の創刊同人だった小田切秀雄をはじめ、有力な文学者や研究者が拠って、敗戦後の日本における文化創造に大きな力を発揮してきました。みなさんはその輝かしい伝統に連なると同時に、新しくその伝統を生み出していく存在です。
 すでに敗戦から60年以上が過ぎましたが、そこに込められた強い願いは風化することなく、これからも日本文学科という名前とともにずっとつづいていきます。われわれ教員の日々の研究も、その伝統を少しずつ更新することを願っています。春になって新しい伝統の創造に参加されるみなさんとお会いできることを楽しみにしています。
 以下、3名の教員からも合格者のみなさんへメッセージを預かっています。どうぞご覧ください。

2012年度学科主任 田中和生

合格者の皆さんへ (教員3名からのメッセージ)

専任教員の紹介ページ
https://nichibun.ws.hosei.ac.jp/wp/?page_id=78

『法政文芸』について
http://hoseibungei.web.fc2.com/

『法政文芸』編集委員ブログ
http://hoseibungei.blog103.fc2.com/

文芸創作プログラム「作家特殊研究」第二弾を刊行

  昨年度より始動した文芸創作プログラム「作家特殊研究」の記念すべき第二弾が刊行されました。
 今回は「猛スピードで母は」で第126回芥川賞を受賞した長嶋有氏を客員教授に招いて、氏と大学院生との対話の場が一冊の研究書にまとまりました。 「誰かがやっていることをやってもしょうがない」という氏とのインタビューから、作家年譜、氏との授業内でのやり取りから見えてきたもの、各作品の研究など、また参考資料として第100回~本誌発刊現在までの「芥川賞受賞作家笑顔指数コレクション」や、あの“パリコレ”をもじった単行本のおまけコレクションを集めた「ナニコレ?TOKYO」など、多岐多彩なものが収録されています。
 氏の人となりも分かり、長嶋文学に切り込んだ論考、そして研究冊子とは思えない表紙(イラスト藤子不二雄A)など細部まで大注目の一冊に仕上がりました。愛読者・研究者必読の一冊です。文芸創作家と大学院との対話が行われた“生きた”研究冊子です。一年間の軌跡をどうぞご覧ください。

「作家特殊研究」研究冊子2
編集長 長瀬由紀峰

※冊子をご希望の方は、下記までお申し込みください。

〒102−8160
東京都千代田区富士見2−17−1
法政大学80年館日文共同研究室内
「作家特殊研究」研究冊子刊行委員会
TEL&FAX 03(3264)9752

2012通信教育部冬期スクーリングが終了しました

2012年度通信教育部冬期スクーリングが1月21日(月)から始まり、2月2日(土)に無事終了しました。

今期は「日本文芸特殊研究(近代)」「日本美術史」「日本文芸特殊研究(中世)」「日本言語学概論」「西洋美術史」が開講され、密度の濃い授業が展開されました。

1月30日(水)には 「通教生のつどい」が開催されました。通信教育という性質上、同級生でも日頃はなかなか顔を合わせる機会がないと思いますが、学部や学科を越えて親睦を深めることができたのではないでしょうか。「教員への質問」コーナーでは、授業だけではわからない教員の素顔(?)も垣間見え、終始、笑いの絶えない楽しい会となりました。

1月24日(木)には、卒論一般指導と今年4月から始まる新カリキュラムに関する説明が行われました。

新カリキュラムについては、すでに郵送物や公式サイトにて説明していますが、近日中に新カリキュラムに関する説明動画もアップロードする予定です。
「今ひとつまだよくわからないなあ」という方は、そちらの方もどうぞご覧下さい。

New! 新カリキュラムについての動画をこちらのページに掲載しました!→新カリキュラムについて(2013年4月~)

能楽資料のデジタルアーカイブが閲覧できます

 野上記念法政大学能楽研究所では、所蔵している能楽資料のデジタルアーカイブを一般公開しています。世阿弥の伝書、光悦謡本、弘化勧進能の絵巻、江戸城の能舞台の絵図など、多くの貴重な資料が高精細画像で閲覧できますので、日文生の皆さんは是非ご覧下さい。勿論、一般の方も閲覧できますので、どうぞご利用下さい。

野上記念法政大学能楽研究所
http://www9.i.hosei.ac.jp/~nohken/index.html

能楽資料デジタルアーカイブ
http://www9.i.hosei.ac.jp/nohken_material/htmls/index/

坂本勝教授が「古事記出版大賞」を受賞しました

日本文学科で上代文学を担当している坂本勝教授の著書『はじめての日本神話 『古事記』を読みとく』(ちくまプリマ-新書、2012年1月刊行)が、このたび「古事記出版大賞」のうち「しまね古代出雲賞」に選ばれました。

「古事記出版大賞」は『古事記』編纂1300年目にあたる今年、奈良県が設けた出版賞で、過去5年間に刊行された『古事記』関係書のなかから、『古事記』の魅力をわかりやすく伝えた図書に授与されるものです。また、そのなかの「しまね古代出雲賞」は、『古事記』と出雲ともかかわりにふれた図書に授与されます。審査には、全国の図書館員約150名と、大阪・奈良の大手書店員があたりました。去る12月23日(日)に奈良県新公会堂で授賞式と記念シンポジウムが行われ、坂本教授には賞金と記念品(勾玉ブレスレット)が今井康雄島根県教育長より贈呈されました。

『はじめての日本神話―『古事記』を読みとく―』は初心者にも配慮した『古事記』入門書で、第Ⅰ部「あらすじで読む『古事記』」、第Ⅱ部「古代人が出会った〈自然〉」の二部構成となっています。本書によれば、古代の人々にとって神話とは「いま、ここに」自分があることの意味を説くものであったといいます。そして、自然と文化の相克のなかから神話が形成されてゆくさまが、わかりやすい語り口で本書では伝えられています。

神話とは何かについて根源から考えたい方、日本の古典文学に関心をもっている高校生の皆さんに、ぜひ一読をお勧めします。 (小秋元段)

『私小説の技法 「私」語りの百年史』(梅澤亜由美著、勉誠出版)が発刊されました


  12月15日に『私小説の技法 「私」語りの百年史』(梅澤亜由美著、勉誠出版)が発刊されました。西村賢太の『苦役列車』が芥川賞を受賞したのはまだ記憶に新しいところでですが、本書では近代日本独自の小説形式であるとされる私小説を前衛的な実験小説として位置づけ、「認識する私」と「認識される私」の関係性という視点から、独自の分析を行っています。詳細な目次は勉性出版さんのWEBサイトにありますので、どうぞご覧下さい。
  「大学での国語力」でお世話になった学生も多いと思いますが、梅澤先生は皆さんの大先輩でもいらっしゃいます。本書は、田山花袋の『蒲団』(1907)から小島信夫の『各務原名古屋国立』(2002)までの100年を辿り、私小説の成立と変遷を詳細に論じていますので、文学研究を志す学生の皆さんには特に読んでおいて頂きたいと思います。(尾谷昌則)

博士論文口述試験(公開制)を実施します

博士論文の口述試験を下記のとおり実施します。公開制で行いますので、関心のある方は奮ってご参加ください。

申請者 永藤美緒
論文題目 説話文学に見る「異界性」の研究
主査 小秋元段
副査 坂本勝、米山孝子(大正大学教授)

日時 2012年12月22日(土)5時限目(16:50~)
会場 80年館6階 文学部資料室

東日本大震災チャリティ講座 「大人のための古典文学」 第5講まで終了

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  本日13時半より外濠校舎にて、シリーズ「大人のための古典文学」の第5講目が行われました。これは、法政大学のエクステンション・カレッジが主催している東日本大震災チャリティ講座で、第5講目となる本日は、日本文学科の小秋元段教授が「浄土思想と死生観―仏教説話と『平家物語』―」というタイトルでお話下さいました。参加者は約50名。講座のタイトルが示す通り、立派な「大人」の方々がご参加下さっていますが、学びたいという意欲は現役の大学生を凌ぐものがあり、講義に聴き入る目は真剣さと若々しさに溢れていました。
  本講座は、残すところ2回になってしまいましたが、来年も開講されると思いますので、今回お聞き逃しになった方はぜひ来年度の講座にご参加下さい。皆さまのお申し込みを心よりお待ち致しております。

「大人のための古典文学」講座 (2012年度)

11月10日(土)  横山泰子 子どもを生かす―江戸時代の親子像(横山)
11月17日(土)  田中優子 井原西鶴で読む仕事と人間
11月24日(土)  小林ふみ子 江戸文人大田南畝の生きる知恵
12月 1日(土)  伊海孝充 悲哀を語ることー観世元雅の能
12月 8日(土)  小秋元段 浄土思想と死生観―仏教説話と『平家物語』―
12月15日(土)  阿部真弓 「かかやく藤壺」藤原彰子―国母として生きる―
12月22日(土)  坂本勝 物言う自然・物言わぬ自然―記紀・万葉の生命感覚―

※法政大学エクステンション・カレッジのサイトはこちらです。

ゼミ説明会を実施しました

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  11月24日(土)13:30より、531教室にて2012年度のゼミ説明会が開催されました。土曜日の昼でしたが、教室は満員となり、ゼミ生たちの話に熱心に耳を傾ける1年生たちの姿が見られました。
  今年度のゼミ説明会は「ゼミ側からのアプローチを増やそう」をテーマに、7月から準備を進めて参りました。日本文学科は2年次よりゼミナールが始まり、3つのコース(計21の専門ゼミ)に分かれます。しかし、前期に学科内でアンケートを行ったところ、①選抜期間が短い、②ゼミのことを解らないまま選抜を迎えてしまう、という2つの問題点が浮き彫りとなりました。
  そこで、今回は後者を解決すべく新たな試みを行いました。1つは「紹介冊子」の作成、もう1つは「個別相談会」の実施およびお土産レジュメの配布です。前者は12月にあるゼミ選抜を前以て意識づけること、後者はゼミの雰囲気や内容を現役のゼミ生の口から伝えることによって関心を高めることを目的として行いました。
  当日は各ゼミの代表者が説明会と個別相談会に出席致しました。個別相談会は説明会後の16:00からの開催でしたが、全てのゼミがブースを展開し、多くの1年生が参加していました。相談会では実際にゼミで用いたレジュメを配ったり、自分の体験談などを交えながら和やかに話をしたりする光景が見られました。初の試みということで不安はありましたが、盛況のうちに相談会を終えることができました。
  卒業まで付き合うゼミナールだからこそ、出来るだけミスマッチや後悔のない選択が出来るよう努めて参りました。これから選抜が始まりますが、今回の試みが1年生の役に立てばと思っております。

                  鈴木 貴美 (日文科学生委員会・尾谷夜ゼミ3年)

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