法政大学エクステンションカレッジ 新・能楽講座VIII「〈鵺〉徹底分析」のご案内

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  法政大学エクステンションカレッジで毎年開講している「新・能楽講座」。今年は「〈鵺〉徹底分析」と題して全5回の講座を開催します。『平家物語』に描かれた源頼政の鵺(ぬえ)退治の説話をもとに、世阿弥は能〈鵺〉をどう仕立て上げたのか? 背景となる伝承を押さえたうえで、一曲を精読し、その演出の特徴を理解してもらおうとするのが、今回の講座のねらいです。
  担当講師は法政大学の教壇に立つおなじみの顔ぶれ。初心者の方にも、能の世界をもっと知りたい方にも、おすすめの講座です。学生割引制度もありますので、本学学生の方もふるって参加してください。定員に達し次第、締め切りとなります。

講義日程(会場:法政大学市ヶ谷キャンパス)
  6月11日(土) 小秋元 段
  6月18日(土) 中司 由起子
  7月 2日(土) 伊海 孝充
  7月 9日(土) 宮本 圭造
  7月16日(土) 観世 喜正・山中 玲子
  (いずれも14:00~16:00)

詳細・申し込みは法政大学エクステンションカレッジまで。
https://www.hosei.org/

日文科の新入生歓迎会

  本日12時45分より55年館2階の食堂で、日文科の新入生歓迎会が行われました。例年、4月初旬に行われてきたのですが、今年は震災の影響で入学式ほか諸々が中止となったため、この時期の開催となりました。
  歓迎会は立食形式で行われ、約120名が参加。さらに各ゼミの代表(主に3年生)も参加しており、それぞれのゼミの雰囲気や、現在取り組んでいる研究テーマなどを紹介してくれたため、早くもどのゼミに行きたいかを語り合う新入生もあちこちで見られました。

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 ※プライバシー保護のため顔部分は処理済み

  15時からは80年館の8階へ移動し、各教員の研究室を訪問しました。大学教授の部屋に初めて入ったからでしょうか、「わぁ~、本がたくさん!」と驚く新入生の姿があちこちで見られ、とても印象的でした。80年館のベランダからは、先端部分だけですが東京タワーや東京スカイツリーが見えます。靖国神社の向こうには日本武道館の屋根も見えます。武道館を見て、「あそこで入学式をするはずだったのに……」とため息を漏らす一幕もありましたが、新生活をスタートさせた1年生は非常に活き活きとした表情をしていました。
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(この写真は、ボアソナードタワーから見た靖国、武道館、東京スカイツリーです。)

「空海からのおくりもの」が開催中

  ただいま印刷博物館で企画展示「空海からのおくりもの」が開催されています。高野版をはじめとする、中世の出版物やその版木が多数展示されています。日本の出版文化を知るための絶好の機会です。ぜひ、一度観覧に出かけてください!
展示会情報はこちらです。「招待券」を希望する学生・院生は、80年館8階の日本文学科共同研究室前の掲示板に用意していますので、取りに来てください(数に限りがあります)。

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写真(左) 展示の準備のためる、雪が積もるなかを調査してきました(小秋元)
写真(右) 調査中の唯一の楽しみは、宿坊の精進料理

『日本文学誌要』第83号(益田勝実先生追悼特別号)発刊

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 少々遅くなりましたが、法政国文学会よりお知らせ致します。『日本文学誌要』第83号が3月24日に発刊されました。本号は、2010年2月6日に逝去された益田勝実元教授の追悼特別号となっており、多くの方から追悼文を賜りました。故益田先生のご功労・ご功績に敬意を表しますとともに、ここに改めて先生のご冥福をお祈り申し上げます。


目次


〈追悼〉
春靄の光景 (鈴木日出男
益田先生、有難うございました。 (勝又 浩
益田勝実先生ありがとうございました (西野春雄
益田さんの文章とコーヒーと中国文学 (安藤信廣
益田先生のこと (田中単之)
先生の手 (浜田弘美)
一九六〇年六月十五日の益田勝実 (糸井 久)
師父  (成島知子)
〈学習の創造〉というロマン  (幸田国広
春日野の、飛火の野守出でて見れば、いまいく程ぞ若菜摘む (今泉隆裕)

〈論文〉
「法友」の恋―宇治十帖の目論みー (天野紀代子)
都市の大物主―崇神朝の崇り神伝承をめぐってー (坂本 勝

〈卒業論文〉
『源氏物語』と催馬楽《我家》―「来ざらましかば」の解釈をめぐってー (関根由佳)
催馬楽《葛城》考  (堀部麻衣子)
坂口安吾「桜の森の満開の下」論   (吉元一真)
遠藤周作が見た「神」と「人間」ー『沈黙』キチジローにみる「弱者」の意味― (船曳紀子)
「よるべなさ」の先にー『抱擁家族』論― (北島咲江)

〈書評〉
園 明美 著 『王朝摂関期の「妻」たちー平安貴族の愛と結婚ー』 (河野かやの)
相馬庸郎 著 『日野啓三―意識と身体の作家―』 (伊藤 博)
二十一世紀における〈精神のリレー〉の継承
立石伯 著 『ドストエフスキイの〈世界意識〉―その文学・人間・思想・社会観の小宇宙ー”>ドストエフスキイの〈世界意識〉―その文学・人間・思想・社会観の小宇宙ー』 (藤村耕治)

〈新刊紹介〉
千野明日香 著 『中国のことわざ
加藤昌嘉・中川照将 編 『テーマで読む源氏物語論(4)紫上系と玉髪―-成立論のゆくえー

〈彙報〉
法政大学国文学会彙報二〇一〇年度

〈法政大学国文学会会則〉
〈投稿要項〉

[追悼]
追悼 表章先生  (西野春雄)


能楽研究所ブログ「能研スタッフのつぶやき」がオープンしました!

日本文学科と関係の深い研究所に法政大学能楽研究所があります。このほど、能楽研究所のブログ「能研スタッフのつぶやき」がオープンしました。能研スタッフには、日本文学科・日本文学専攻の教員も多数所属しています。能のこと、本のこと、研究のこと、人生のこと(?)をめぐって、様々なウラ話が紹介されています。定期的にのぞいてみてください。
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      能楽研究所              能研スタッフのつぶやき

教員採用試験対策特別講座のお知らせ

  国語教師になることをめざして日本文学科へ入ったものの、採用試験に向けてどう取り組んでよいかわからないという人も多いのではないでしょうか。このたび、埼玉県の教育行政において豊富な経験をお持ちの伊古田陽子先生をお迎えし、教員採用試験に向けた特別講座を開催します。勉強方法や近年重視されている教育テーマなどをお話しいただく予定です。本年度の採用試験を受ける人だけでなく、将来受験することを考えている人や私学教員志望の人も、奮って参加してください。
【講義内容】
第1回 5月26日(木)6時限目(18:30~20:00)
テーマ 教員採用試験―傾向と対策―
公立中学・高等学校の教員採用試験で課される教職教養、専門(国語)、小論文、面接の傾向と対策についてお話しいただきます。特に、教職教養における学習の留意点や、小論文・面接において採用側が重視する点などについて、お話しいただく予定です。
第2回 6月2日(木)6時限目(18:30~20:00)
テーマ ① これからの教育課題
     ② 採用試験模擬面接

各都道府県がこれからの教育課題をどのようにとらえているかを知ることは、小論文や面接に臨むにあたり不可欠な知識です。埼玉県の事例を中心にこれからの教育課題についてお話しいただきます。また、模擬面接も実施し、面接試験に臨むにあたっての注意点を具体的にご指導いただく予定です。
【講師】 伊古田 陽子 先生
略歴: お茶の水女子大学文教育学部文学科中国文学中国語学専攻卒業。東京都立・川口市立・埼玉県立高等学校の国語科教諭を経て、埼玉県教育局高校教育第二課指導主事、春日部東高等学校教頭、草加南高等学校校長ほかを歴任。また、埼玉県高等学校国語科教育研究会会長も務めた。2011年3月の退職後も、埼玉県総合教育センターにおいて教育相談を担当されている。
【本講座の4つの眼目】
①埼玉県の教育行政において豊富な経験をお持ちの先生から、採用試験に臨むうえでのコツや心得を学ぶことができます。
②他の都道府県の採用試験、私学教員適性検査を受験するにあたっても、有益な講義内容です。
③教育課題に関する知識を持つことは、面接(集団面接を含む)時の自信につながります。
④学校長から見た理想的な若手教員像についてもお話しいただきます。直近の試験を受ける人だけでなく、将来、教職に就くことを漠然と考えている人にも、参考になるお話です。
【会場】
法政大学 大学院棟 203号室 (外濠の向かい側です。地図はこちらにあります。)
【対象】
文学部日本文学科、大学院日本文学専攻の学生。学年を問いません。また、既卒者の聴講も歓迎します。
【申し込み】
受講を希望する方は、5月20日までに下記まで申し込みをお願いします。その際、学年、所属ゼミ名、メールアドレスもお知らせください。また、質問にも応じます。
文学部日本文学科 小秋元 段
dkoakimt@hosei.ac.jp
03-3264-9799(電話・FAX)

『新選 漢字総合問題集』(川鍋義一・小秋元段編、おうふう)が刊行されました

3月25日に『新選 漢字総合問題集』(川鍋義一・小秋元段編、おうふう)が刊行されました。2010年11月に内閣告示された「改定常用漢字表」に準拠した、新しい漢字問題集です。大学や社会で用いられる熟語を中心に、「書き取り」「読み」の問題を精選して収録しています。なお、こちらは日本文学科の1年生必修科目「大学での国語力」(いわゆる基礎ゼミナール)でもサブ・テキストとして使用されています。

『校訂 京大本 太平記』(小秋元段ほか著)が刊行されました

3月7日に『校訂 京大本 太平記』(小秋元段、北村昌幸、長坂成行、和田琢磨編著、勉誠出版)が刊行されました。これまでほとんど研究の進んでいない京大本を翻刻しました。独自異文を豊富に持ち、文学・歴史学研究にとって注目すべき伝本といえます。「勉誠通信」第31号にも紹介記事が掲載されています。