中沢けい教授の新作『動物園の王子』が好評発売中

  中沢けい教授の新作『動物園の王子』が、新潮社より発売されています。吹奏楽部に入った中学生の成長を描いた代表作『楽隊のうさぎ』が昨年映画化され、すでに映画館でご覧になった方も多いと思いますが、本作の主人公はなんと五十代の女性。高校時代からの友人が語り合う様々な人生は、大学生の視点からはなかなか想像できない、別次元の瑞々しさに溢れています。すでに読了している日文生も多いと思いますが、まだ手に取っていない人は、春休みのこの次期を利用してぜひ読んでみて下さい。

文芸創作研究プログラム『「作家特殊研究」研究冊子3』を刊行

大学院・日本文学専攻内に「文芸創作研究プログラム」が発足したのが、2011年度。その成果は、毎年、『「作家特殊研究」研究冊子』という形で公刊されています。

「1」は「絲山秋子」。「2」は「長嶋有」。

そして、2013年度の成果「3:柴崎友香」が、この1月末に刊行されました。

柴崎先生と受講者たちによる、「インタビュー」「エッセイ」「基礎資料」「研究」が収録されています。

一年間の成果を御覧いただけましたら幸いです。

 

※冊子をご希望の方は、下記までお申し込みください。

〒102−8160東京都千代田区富士見2−17−1

法政大学80年館日文共同研究室内

「作家特殊研究」研究冊子刊行委員会

TEL&FAX 03(3264)9752

 

 

「開かれた法政21」学術・文化奨励金に日本文学科生2名が採用されました

  2013年度「開かれた法政21」奨学・奨励金制度(学術・文化奨励金)採用者が決定し、日本文学科からは上田瑞記さん(2年)と榎本有妃さん(2年)が選出されました。
  「『開かれた法政21』奨学・奨励金」とは、法政大学創立120周年を記念して設置された制度であり、その中の「学術・文化奨励金」は、過去1年間に学術・芸術等の分野で優れた業績をあげた本学学部生(個人または団体)を顕彰・奨励することを目的としています。今回はいずれも団体での受賞ということでしたが、日本文学科の学生が学外でも様々な分野で活躍していることを表すものであり、他の学生にとっても大いに励みになることと思います。
 上田瑞記さん(団体、他5名)は全国学生能楽コンクールで審査員特別賞を受賞、榎本有妃さん(団体、他1名)はアドフェス2013における電通賞や、第54回学生広告展のRA(ラジオ)部門優秀賞など数々の賞を受賞しています。それぞれの活躍分野が日本文学科での学びに少なからず関係している上、どちらもまだ2年生ということで、今後の活躍がますます期待されます。

http://www.hosei.ac.jp/koho/photo/2013/140210.html

2005年度卒業の樋口盛一さんが、「歌会始の儀」に入選しました

新年明けましておめでとうございます。

2005年度日本文学科卒業の樋口盛一さん(ネルソンゼミ出身)が、1月15日に皇居・宮殿で行われる「歌会始の儀」の入選者となりました。

今年のお題は「静」。国内外より2万1680首の詠進があり、その中から樋口さんをはじめ10名が入選しました。樋口さんは大学4年の時、授業を通じて俳句の創作と出会い、以来、各種のコンクールで入選の経験を積んできました。短歌の創作は2011年から始めたばかりだそうですが、広告会社で勤務する多忙な日々の傍ら、熱心に創作活動を続けています。

樋口さんの歌は「歌会始の儀」において発表されます。日本文学科では、樋口さんがこれからも素晴らしい創作活動を続けてくださることを期待しています。

ヤナ・ウルバノヴァー氏、学位請求論文:公開試問

日本文学専攻、博士後期課程に在籍する、ヤナ・ウルバノヴァー氏が、学位請求論文『琉歌(リュウカ)の表現研究 ―和歌やオモロとの比較―』を提出されました。

その公開試問が、以下の日程で開催されます。

聴講自由です。古典文学や古典語を研究する大学院生のみなさんは、自身の研究の範とすべく、ご参加ください。

2013年12月7日(土) 15:00~17:00
80年館7階 丸会議室

1年生向け「ゼミ説明会」を開催


  11月9日(土)の3限目より、534教室にて、2013年度の「ゼミ説明会」及び「個別相談会」が開催されました。
  ゼミ選択は、一年生にとって今後の大学生活を左右すると言っても過言ではない大きなイベントです。教室が満員になっていたことからも、ゼミ選択に対する一年生の関心の高さが伺われました。各ゼミに所属している二、三年生の「生の声」は、新鮮で興味深いものであったことと思います。個別相談会への誘導の拙さ、教室の配置など、運営側には課題の残る部分もある説明会ではございましたが、一年生の手許にゼミを選ぶに足る情報が集まったのであれば、幸いに存じます。
  昨年度のゼミ説明会は11月24日実施。今回は、例年より二週間も前倒しの実施となりました。その理由は、一重に「志望理由書の提出期限までに、一年生がゼミ見学できる時間を大きくとれるようにしたい」という、委員会内で強い要望があったが故です。それだけ、二、三年生は一年生にゼミ見学に来て欲しいと強く思っています。教室でしか感じられない空気が、必ずあるはずです。ぜひ、見学にいらして下さいね。
  ゼミ選択について不明点や不安な点がございましたら、遠慮なく学生委員会にお問い合わせください。真摯に対応させて頂きます。
  最後に、ご助力頂きました先生方、企画運営を執り行って下さった学生委員、各ゼミの学生、参加して下さった一年生の皆様に、心より感謝を申し上げます。一年生の皆さんの「ゼミ生活」が豊かなものとなりますことを、願っています。

    学生委員会 田中 祥子(間宮夜ゼミ)

『コレクション 私小説の冒険』①②が刊行されました

このたび、勉誠出版より、秋山駿・勝又浩監修、私小説研究会編の『コレクション 私小説の冒険』①②が刊行されました。初めてのテーマ別の私小説アンソロジーで、第1巻は「貧者の誇り」、第2巻は「虚実の戯れ」と題し、森鷗外から中沢けいまでの厳選された作品が収録されています。
監修者の一人勝又浩氏は法政大学名誉教授で、編者の私小説研究会は日本文学専攻の学生・卒業生を中心につくられた研究会です。2000年より活動を始め、『私小説研究』第1期10冊を刊行しています。
詳しくは勉誠出版のサイトをご覧ください。

第2巻の「解説」は、梅澤亜由美大正大学准教授(法政大学兼任講師)が執筆。

中国3大学において進学説明会・模擬授業が行われました

 去る10月21日から25日にかけて、スティーヴン・ネルソン教授、加藤昌嘉教授、小秋元段教授と半田朋之大学院課入試担当の4名が中国を訪れ、四川外国語大学、重慶師範大学、福州大学において大学院進学説明会と模擬授業を行いました。

 法政大学大学院人文科学研究科は2012年から13年にかけて、この3大学と大学院特別入学試験の実施に関する協定を締結し、日本文学専攻と国際日本学インスティテュートの入試を現地で実施することになりました。入試は4年生を対象に毎年3月に行われ、合格者は卒業(6月)後の9月に特別研修生として法政大学大学院に在籍し、修士課程に入学するための事前研修を受けることになっています。現在、中国では日本の大学院に進学を希望する学部卒業生が増えています。本研究科の取り組みはこうした要望に応えるもので、現地入試と事前研修を一体化することにより、留学生が日本の大学院での学修に円滑に移行できることをめざして開始されました。

 各大学では、日本への留学に関心をもつ多くの学生が参加し、教職員による説明に熱心に耳を傾けていました。そして、説明会終了後は日本の大学院における授業の様子や教員の指導方法、奨学金制度をはじめとする留学生活などをめぐり、活発な質疑応答がなされました。また、四川外国語大学、福州大学では加藤教授による模擬授業「『源氏物語』とはどういうものか?」、重慶師範大学では小秋元教授による「日本の古典文学に触れてみよう―『平家物語』を中心に―」が実施されました。いずれも日本の古典文学に関する講義でしたが、聴講者の反応は大きく、3大学の学生の皆さんの日本語・日本文化に対する理解度の高さが伝わってきました。

 なお、訪問時には各大学の教職員、学生の皆さんに歓待していただきましたことを、この場を借りて御礼申しあげます。四川外国語大学、重慶師範大学、福州大学のさらなる発展を祈念します。 

 

四川外国語大学におけるネルソン教授、加藤教授による進学説明会。同大学ではすでに本年3月に第1回入試を実施し、現在、5名の合格者が特別研修生として修士課程入学に向けた事前研修を法政大学で受けています。

重慶師範大学における進学説明会。半田朋之大学院課入試担当の説明を聞く学生の皆さん。2年生から4年生まで、100名近い参加者がありました。

福州大学における加藤教授の模擬授業。終了後、学生の皆さんから熱心な質問がありました。福州大学で本学科教員が実施する模擬授業は、去る3月につづいて2度目になります。