3月24日(火)、大学院の学位授与式が日本武道館で行われ、終了後、大学院棟に会場を移し、修士課程の学位記交付が行われました。
本年度、日本文学専攻では、12名の学生に、修士課程の学位記が手渡されました。
修了者の皆さんの今後の活躍を、心より期待しています。
水曜日, 27 11月 2024 - 9:45 |
3月24日(火)、大学院の学位授与式が日本武道館で行われ、終了後、大学院棟に会場を移し、修士課程の学位記交付が行われました。
本年度、日本文学専攻では、12名の学生に、修士課程の学位記が手渡されました。
修了者の皆さんの今後の活躍を、心より期待しています。
「法政大学国文学会 教員のつどい」の立ち上げ会が、3月21日(土)に開催されました。これは、法政大学国文学会に所属する本学科卒業生のうち、現在国語教員として教壇に立っている方々の交流および情報交換を目的とした集まりをはじめようという声がけの会で、当日は若手を中心に20名以上の卒業生が駆けつけ、会の発足が正式に決定しました。今後は様々なチャンネルを通じて同窓生に周知し、教材研究や教員志望の在学生との交流など様々な活動を積極的に進めて行くことになりました。
大学院・日本文学専攻内に「文芸創作研究プログラム」が発足したのが、2011年度。その成果は、毎年、『「作家特殊研究」研究冊子』という形で公刊されています。
「1」は「絲山秋子」、「2」は「長嶋有」、「3」は「柴崎友香」。
そして、先月、2014年度の成果として、「4:前田司郎」が刊行されました。
前田先生と受講者たちによる、「インタビュー」「創作」「基礎資料」「写真詩」などが収録されています。一年間の成果を御覧いただけましたら幸いです。
※冊子をご希望の方は、下記までお申し込みください。
〒102−8160 東京都千代田区富士見2−17−1 法政大学80年館日文共同研究室内 「作家特殊研究」研究冊子刊行委員会 TEL&FAX 03(3264)9752
日本文学科の4年生(卒業予定者)への連絡です。
2015年3月24日(火)、卒業式当日のスケジュールは、以下の通りです。
▼▼▼学位授与式(文学部ほか、合同)▼▼▼
場所:日本武道館
時間:13:00開場、13:45開式、15:20閉式
▼▼▼学位記交付式(日本文学科)▼▼▼
場所:58年館844教室
時間:16:00~17:00
※送辞・答辞の後、一人一人に、学位記が手渡されます。
※“筆記用具”と“学生証”を忘れずにお持ち下さい。
▼▼▼卒業生を励ます会(日本文学科)▼▼▼
場所:ボアソナードタワー26階、A会議室
時間:17:30~19:30ごろ閉会予定
会費:無料
※立食形式(飲み物・食べ物が用意されています)
「法政大学国文学会 教員のつどい」立ち上げ会のご案内
■日時:2015年 3月21日(土)15時00分~
■場所:法政大学ボアソナードタワー705教室
■会費:5,000円(国文学会年会費3,000円+交流会費2,000円)
■交流会:17時00分から別会場(交流会のみの参加も可能です)
■出席連絡用アドレス: hoseikokubunteacher(アットマーク)yahoo.co.jp
*****学校にて勤務の教員の方 各位*****
早速ですが、この度「法政大学国文学会 教員のつどい」の立ち上げ会を開催し、引き続き皆様方の情報交換を目的に交流会を催すことと相なりました。
当つどいは、校種や地域の垣根を越えて、教員同士の情報交換や意見交流を目的としています。
研究や授業実践を発表するような堅苦しい場ではありません。年1、2回程度、教員同士が集まり、日頃感じていることや現在の状況などを交流しあう場になればと思っています。立ち上げ会では、つどいの目的、運営方法、今後の予定などについて皆様のご意見を伺いながら、方針を決めていく予定です。
現段階では、法政大学国文学会(年会費/3,000円)にご参加頂き、国文学会会員として刊行物を受けとり、さらにつどいにて情報交換ができるという、教員としてメリットのある運営形態を考えています。皆様のご協力のもと、ひいては教員としての資質を向上する研修の場としても意味をもつような、有意義なつどいにしていければと思います。
また、『日本文学誌要』などに教員のためのページを設けることも、国文学会委員会の方で検討してもらっています。今後、教員生活をエッセイとして紹介したり、教材研究の新たな考察を掲載することも可能です。
授業づくり、生活指導、部活動で多忙とは存じますが、多くの方にご出席いただければ幸いです。
■呼びかけ人:北川俊(2009年卒・小秋元ゼミ)、中村奈央子(2010年卒・藤村ゼミ)、鈴木健吾(2010年卒・田中ゼミ)、赤在翔子(2011年院卒・田中ゼミ)、加瀬ひとみ(2011年卒・藤村ゼミ)、宮負竣(2013年卒・藤村ゼミ)
■窓口教員:藤村耕治、田中和生
シンポジウム「伝統芸能の伝承と人材育成―茶道と能の現場から―」が3月7日(土)13:30より薩埵ホールで開催されます。伝統芸能の技能継承と人材育成について、学習・チームマネジメント・キャリア形成といったを経営学的な視点から切り込む本シンポジウムは、日文生の皆さんが日ごろ接している伝統文化の意外な一側面を垣間見ることができるはずです。卒業生の皆さんも、ぜひお気軽にご参加ください。入場無料ですが、定員200名のためこちらより参加申込が必要です。
2015年3月7日(土)
13:30~17:30
法政大学市ヶ谷キャンパス
外濠校舎6階 薩埵ホール
入場無料
定員200名 (参加申込はこちら)
20150307_denshoutojinzaiikusei posted by (C)法政日文
主催は法政大学イノベーション・マネジメント研究センター/法政大学野上記念能楽研究所です。
法政大学野上記念能楽研究所主催の報告会「よみがえる鼓胴―山崎家伝来「錠図蔕梨」の音色を聴く―」が開催されます。もちろん入場無料です。日文生の皆さん、卒業生の皆さん、山崎家より寄贈された小鼓胴の名品「錠図蔕梨」の音色を、この機会にぜひ聴いてみてください。
20150227_yomigaerukodou posted by (C)法政日文
12月10日(水)の午後15時より、大学院日本文学専攻の博士課程大学院生による研究中間発表会が開催されました。すでに学会誌などに研究論文を掲載・投稿している博士課程の院生だけでなく、指導教員らも加わり、非常に活発な議論が交わされました。
2014_12_doctor posted by (C)法政日文
日本文学専攻、博士後期課程研究中間報告会を、下記のとおり実施します。
博士後期課程在籍者が、研究の中間報告を行う場です。
修士課程の院生諸君も、万障繰り合わせて参加し、質疑応答に加わって下さい。
日時:2014年 12月10日(水) 午後3時10分~6時50分
場所:新見附校舎(しんみつけこうしゃ) A305教室
↑大学院棟の右の建物の3階です。
▼タイムテーブル▼
3:10~ 細沼
3:30~ 池沢
3:50~ 内田
4:10~ 須賀
4:30~ (休憩)
4:40~ 柳瀬
5:00~ 深澤
5:20~ 小田
5:40~ 藤井
6:00~ 阿部
※発表10分、質疑応答10分
本書『麹町二婆二娘孫一人』(新潮社)は公明新聞で二〇一二年一月四日から同年十二月二十九日まで「魔女五人」と題して連載された新聞小説を一つにまとめたものである。
新聞連載の家族小説で舞台が現代というと庄野潤三『夕べの雲』が頭に浮かぶが、同じ五人家族でもこちらの方が特殊だといって差し支えはない。家族が全員女性だからだ。
皇太子ご成婚の年に生まれた美智子、美智子の母で昔気質の性格を持った富子、美智子の娘でロリータファッションに身を包む真由、関東大震災の年に生まれたきく、きくの娘で夫と死に別れた紀美の五人には性別の他にも全員亥年生まれという共通点がある。各々の年齢に合わせた丁寧な描写が今作の最大の特徴だ。
この描写の根底には、作者である中沢けいが登場人物たち全員に注いでいる愛の感情がある。たとえば「婆二人」の章で、ふと富子ときくの顔を思い出し、不安にさいなまれて《どうしよう》とつぶやいてしまう美智子の心情は「婆二人」を心配する本質的な愛によって支えられている。
その後の《大きなお肉》という家族だけに通じる言葉が書かれる場面にも何とも言えない暖かみが感じられる。《大きなお肉》は一家にとって《将来の幸福の代名詞》だが、こういった魔法の言葉がわが家にもあることを思わず自覚させられる。
もちろん、登場人物たちが不安を抱えていないわけではない。富子一家ときく一家、血縁関係のない二家族が一つの家に暮らしている状態、《ざらざらした》感情や前向きに進むことを強いるような《世の中の空気のようなもので、どこからともなくかけられた号令》に反発を感じる美智子の心情も十分に描かれている。
それでも作品には心やすらぐ優しさや懐かしさがあふれている。一体、なぜだろうか。
それは作者が登場人物たちにあふれんばかりの愛情を注いでいるからだ。その愛が利己的なものではなく、あくまでも優しさに満ちている以上、これは言うほど簡単なことではない。中沢はまるで本当にそこにいるかのように彼女たちを描き、街を歩かせ、そして愛しているのである。
他にも当作品の特徴として、東京の地名が多数出てくることが挙げられる。実在する東京の街に登場人物たちを描くことが作品世界と現実を繋ぐ重要な役割を果たしているのだ。
麹町の他にも靖国神社や外濠のボートハウス等、市ケ谷キャンパスに通っている身には耳慣れた地名や建物があちこちに散りばめられているのも作品に親しみを感じさせる要素の一つになっている。これは作者が東京という街を愛しているからこその描写に他ならない。同じ電車に乗り合わせたサラリーマンが発する《街を愛している人間は誰もいないよ》という言葉に反発を覚える美智子だが、書き手もまた美智子と同じく東京という《街を愛している人間》なのである。これから作品を読む人には、本著を小脇に抱えながら東京の街を散策することをぜひともおすすめしたい。
作品と〈今〉がより密接になるのは、物語の最後、東日本大震災が描かれる場面である。このリアルな混乱の描写があるために登場人物たちの存在がいっそう身近に感じられ、作品に散見される東京の地名も際立つのだ。
これからキャンパスの近くを歩く度に何だか彼女たちとすれ違うことになりそうな、彼女たちが今日もこの街で暮らしているような、そんな気持にさせてくれる不思議な力を持った作品である。
(修士課程一年、田中ゼミ、藤原侑貴)